（通算34回）平成１6年度第1回ＲＭＣ放射線監視委員会の報告
２００5・7・5（月）１3：3０〜１7：00 会場 滝沢村役場、RMC
出席者 会長三上栄（新岩手農業協同組合）、角掛勉（一本木土地改良区） 角掛忠男（滝沢村自治会連合会）、鎌田（県環境保全課長代理？） 千葉啓子（盛岡短期大学助教授）、角田文男（県産業保健推進センター所 長）、永田文夫（放射能汚染からふるさとの自然と子供達の命を守会）、 木内（村健康福祉部長？） 以上8名出席
事務局 伊藤環境産業部長、中村環境課長、高橋主幹、武田主任主査
傍聴者４名 新聞記者２名、村内住民２名
１ 監視委員会
次第（1、開会 ２、挨拶 ３、協議 ４、閉会）
（１）開会 中村課長 今回から委員は８名に減少した。
（２）主催者挨拶 柳村村長挨拶
○村長へ質問（永田委員）
「平成元年３月の監視委員会でサイクロトロン設置について審議したが、 今回研究用放射性廃棄物の処理施設が同じ敷地内に建設される計画があるに 係わらず監視委員会の審議をしないのはなぜか。」
◎村長答弁 「個人的に意見を受けることにしたいが・・、監視委員会の審議 に任せたい」
配布資料
資料１ 平成１５年度ＲＭＣ環境放射能測定結果 滝沢村
資料２ 平成１６年３月 環境試料の核種分析 財団法人日本分析センター
資料３ 平成１５年度第２回RMC放射線監視委員会施設見学時に出た質疑応 答について 滝沢村
参考資料 資料の提示について 平成１６年７月 滝沢村
（３）会長、副会長の互選
会長 三上栄氏 副会長 千葉啓子氏 を選出
（３）協議事項
平成１５年度ＲＭＣ環境放射能測定結果について
上記について一括事務局から提案される。
永田委員「研究用放射性廃棄物の処理計画については、過去１６年間の監 視委員会の経験をもとに、周辺地域の生活環境の安全を確保するために設置 されている趣旨を生かすためにも、監視委員会として審議すべきと考える。 この件について村長は監視委員会に任せると言ったが、取り上げてほし い。」
角田委員「基本的にこのような問題は村から申請があって、村議会などから不 明の箇所を問い合わせがあって行いたい。正式に諮問があれば当然やらねばな らない」
角掛勉委員 「本来RMC監視委員会の設置意味からしてもそこまで踏み込めるも のではない。」
伊藤部長 「サイクロトロンを審議したときは、４核種が増えることから、公害 防止協定を見直すことになったためだ。」
三上会長「研究用放射性廃棄物処理計画については、検討段階にあり、監視委員 会の臨時召集をすることもあるかもしれない」
永田委員「昭和５０年から事業所保管になっており、協会で集荷していなかった 放射性物質含有有機液体が今年から協会で集荷することになっている。これら が全部滝沢村に来て焼却されるのではないか」
伊藤部長「ダイオキシンの発生のため事業所で焼けなくなったからではないか、 国の基準があるから大丈夫ではないか。」
永田委員「国の基準は原子力や研究者のための基準で、そこに生活する人々のた めに出されてきたものではない。例えばトリチウムが体内に入った場合どのよ うな挙動や作用をするのか本当にわかっているのだろうか。」
角田委員「わかっている」
永田委員「ではどうして基準が何年かで変わるのか」
角田委員「それは新たな知見が出てくるからだ」
永田委員「ということは、わかっていないからではないのか」
角田委員「100年200年先のことはわからない」
永田委員「100、200年先を考えていかなければ子孫に対して無責任ではない か」
【感想など】
今回の監視委員会は、研究用放射性廃棄物処理施設がRMCの同一敷地内に建設計画が昨年以来持ち上がり、この６月末村議会で議会調査特別委員会の推進方向の報告書を了承したばかりの時期であった。この計画が実施されると半減期の長いものが多い２５０種以上もの放射性核種が搬入焼却されることになる。焼却され環境に放出された放射能により、今までとは格段に深刻な県土の長期汚染が進むことになる。今までの監視活動は何だったのか、何をしてきたのか、危機感をもち出席した。監視委員会にこの計画についての審議依頼がなされなかったことは、なぜか。また、村長はこの件について迷ったようだが「委員会に審議については任せる」と発言した。このことについて委員会で協議したが、諮問されなければ検討しないという決定がなされた。このことは住民の安全や疑問に応えない、監視姿勢を放棄してしまったことになり、汚点を残したと言えよう。委員会後にRMC施設現地調査、監視委員と事務局の懇親会があったが、私はいづれも欠席した。