平成18年5月1日

日本原燃株式会社　兒島伊佐美　殿

三陸の海を放射能から守る岩手の会　

放射能排液海洋放出の抗議文

　貴社は３月２８日岩手県久慈市、宮古市で唐突で非常識な説明会を開催しました。しかし、岩手県民のほとんどは、これで貴社が説明責任を果たしたとは認めておりません。わずか３日後の３１日に再処理工場アクティブ試験を強行、その後わずか１２日目に放射能を多量に含む洗浄水の漏洩事故を起こした上、それから１２日目にまたもアクティブトレンチの漏洩検知ポットで放射性物質が検出されるという漏洩事故を起こしました。再処理工場の相次ぐ事故に私たちは危惧の念を禁じ得ません。

　そして、これらの事故の詳細な顛末とその対策を公開し人々の疑問に答えるという責任も果たしていないにもかかわらず、この４月２８日放射能排液の海洋放出をしました。

　このように、県民への説明もせず、漏洩事故の説明責任をも果たそうとせず、危険な放射能を海洋に放出する行為は、人々への不安に配慮しない独善的姿勢であり、岩手県民から怒りの声があがっております。

兒島社長の「安全を最優先に進める」という言葉や、会社の社会的責任はどうなっているのでしょうか。このように人々の気持をさかなでする、スケジュール優先の強引な手法や事故の連鎖が、大きな放射能の環境放出を伴う取り返しのつかない大事故に結びついていくと考えます。安全安心を標榜するのであるならば、岩手県民に説明し、その不安を解消してから操業すべきではないでしょうか。以下抗議とともに要求します。

　

（要求事項）　

　１．日本原燃（株）は岩手県民への説明責任を果たすこと

２．それまでは再処理工場から放射能排水は絶対に海に放出

　　しないこと。

　　　

　　　　　　　　　　　　　　　三陸の海を放射能から守る岩手の会

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